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研究開発費とは
研究開発費とは
研究開発費は、新しい製品や技術、新たな役務の開発のための試験研究に使った費用などを入れる科目です。税額控除の対象になる試験研究費の額は、国税庁の資料で範囲が定められており、研究開発費として費用にした金額のすべてが対象になるとは限りません。控除を受けるときは、金額の計算に関する明細書を添付して申告します。
区分:損益計算書の「販売費及び一般管理費」(会社計算規則第88条第1項第3号)
研究開発費の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 試験研究に使う原材料を購入し、代金を後払いにした | 研究開発費 | 買掛金 | - | 課税国税庁 No.6157 |
| 試験研究を他の者に委託し、委託費を銀行振込で支払った(国内の事業者への支払い) | 研究開発費 | 普通預金 | 国外で行われる委託試験研究は、医薬品等の臨床試験を除き、税額控除の対象になるのは50パーセント相当額です。令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する事業年度は70パーセント相当額です。国外の事業者に払う場合は、国内取引か国外取引かの判定が別に必要です。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する人の給与を支払った | 研究開発費 | 普通預金 | 税額控除の対象になる人件費は、専門的知識をもってその試験研究の業務に専ら従事する者に係るものに限られます。 | 不課税国税庁 No.6157 |
| 試験研究に使う取得価額10万円未満の機器を購入し、事業の用に供した事業年度に全額を費用にした | 研究開発費 | 未払金 | 取得価額10万円未満のものを、事業の用に供した事業年度に全額損金経理した場合です。通常1単位として取引される単位ごとに判定します。 | 課税国税庁 No.6157 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
研究開発費の消費税区分
研究開発費の支払いは、原材料の購入、人件費、委託費などで消費税の扱いが変わるため、取引ごとに支払先と内容を見て判断します。
税務上の注意
- 研究開発費に関する税額控除は、青色申告書を提出する法人が、試験研究費の額がある事業年度に受けられる制度です。 (根拠:一般試験研究費の額に係る税額控除制度(国税庁 No.5442・令和8年4月1日現在法令等))
- 税額控除を受けるには、控除の対象となる金額などを確定申告書等に記載し、金額の計算に関する明細書を添付して申告します。 (根拠:一般試験研究費の額に係る税額控除制度(国税庁 No.5442・令和8年4月1日現在法令等))
- 中小企業者等の制度を適用する事業年度は、一般試験研究費の額に係る税額控除制度を適用できません。どちらの制度で申告するかは、事業年度ごとに確認します。 (根拠:中小企業技術基盤強化税制(国税庁 No.5444・令和8年4月1日現在法令等))
- 減価償却資産の取得価額に試験研究費の額が含まれ、その額について税額控除を受けた場合、その資産には他の制度による特別償却や税額控除を重ねて使えません。 (根拠:一般試験研究費の額に係る税額控除制度(国税庁 No.5442・令和8年4月1日現在法令等))
- 取得価額10万円未満などの少額の減価償却資産は、事業の用に供した事業年度に全額を損金経理した場合に損金の額に算入できます。いったん資産に計上して後の年度に一時に費用にしても、損金の額には算入できません。 (根拠:少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(国税庁 No.5403・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 試験研究に使う原材料の購入 | 試験研究を行うために要する原材料費にあたるか | 研究開発費など |
| 研究担当者の給与 | 専門的知識をもってその試験研究の業務に専ら従事する者に係るものか。そうでなければ通常の給与の扱いを検討する | 研究開発費、給料手当など |
| 他の者に委託した試験研究の費用 | 委託を受けた者に支払う費用か。国外で行われる委託は控除の対象になる割合が変わる | 研究開発費など |
| 売上原価になる費用 | 売上原価等の原価の額は、税額控除の対象になる試験研究費の額から除かれる | 売上原価、製造原価など |
| 既存の製品の通常の手直しや保守※ | 新たな知見を得るため、または利用可能な知見の新たな応用を考案するための試験研究か | 試験研究にあたらない場合は、修繕費など通常の費用の科目 |
| 試験研究に使う取得価額10万円未満の機器 | 事業の用に供した事業年度に、取得価額の全額を損金経理したか | 研究開発費、消耗品費など |
| 試験研究に使う機器で少額の減価償却資産にあたらないもの | 事業の用に供した事業年度に全額を費用にできる少額の資産か。できなければ資産に計上して償却する | 工具器具備品など |
※は、国税庁の資料では確認できていない一般的な扱いです。自社の事情に当てはめる前に、税理士または税務署で確認してください。
研究開発費が関わる取引
根拠
- 国税庁 No.5442 一般試験研究費の額に係る税額控除制度(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5444 中小企業技術基盤強化税制(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5403 少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
判断が分かれるときは税理士に確認する
研究開発費は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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