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前受金とは
前受金とは
前受金は、商品の引渡しやサービスの提供より前に、代金の一部または全部を受け取ったときに使う科目です。受け取った時点ではまだ売上にせず、引渡しやサービスの提供をしたときに売上へ振り替えます。消費税も、国税庁の資料では代金を受け取った時期に関係なく、実際に引渡しやサービスの提供があった時が売上げの時期とされています。
区分:貸借対照表の負債の部「流動負債」(会社計算規則第75条第1項第1号)
前受金の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 工事や商品の代金の一部を、引渡し前に預金口座で受け取った | 普通預金 | 前受金 | 実際に入金のあった金額 | 個別に確認商品が飲食料品なら軽減税率 |
| 商品を引き渡した(サービスの提供が終わった)ので、受け取っていた前受金を売上に振り替える | 前受金 | 売上 | 売上の額のうち、すでに受け取っている前受金の額まで | 個別に確認商品が飲食料品なら軽減税率 |
| 引渡し後に、前受金を差し引いた残りの代金を受け取った | 普通預金 | 売掛金 | 売上の額から前受金の額を引いた残り。引渡し時に、残りの額を売掛金として計上している場合 | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
| 取引が取りやめになり、受け取っていた前受金を返した | 前受金 | 普通預金 | 返金した金額 | 個別に確認違約金や没収分があれば別扱い |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
前受金の消費税区分
前受金を受け取った時期ではなく、実際に引渡しやサービスの提供があった時が売上げの時期になるため、受取時点の区分は取引の内容に合わせて判断します。
税務上の注意
- 消費税の売上げの時期は、前受金を受け取った時ではなく、引渡しやサービスの提供があった時です。前払金を支払った場合の仕入れの時期も同じ考え方です。 (根拠:前受金や前払金などがあるとき(国税庁 No.6165・令和8年4月1日現在法令等))
- 法人税や所得税で工事進行基準により経理して収入に計上している場合は、消費税でもその基準で申告できます。この特例を使うときは、申告書にその旨を付記します。 (根拠:工事進行基準を用いているとき(国税庁 No.6161・令和8年4月1日現在法令等))
- 工事進行基準で経理している場合でも、消費税は原則どおり、資産の譲渡等の時を基準に申告することも認められます。 (根拠:工事進行基準を用いているとき(国税庁 No.6161・令和8年4月1日現在法令等))
- 現金主義による所得計算の特例を受ける個人事業者(小規模事業者等)は、代金を収入した日を資産の譲渡等の時期とすることができます。この場合も、申告書にその旨を付記します。 (根拠:前受金や前払金などがあるとき(国税庁 No.6165・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 工事代金の一部を、着工前に受け取った | 工事の引渡しがまだ終わっていない | 前受金 |
| 商品代金を、納品の前に受け取った | 引渡しがまだ終わっていない | 前受金 |
| 納品は済んだが、代金はまだ受け取っていない | 引渡しは済んでいる(代金の決済の時期は関係しない) | 売上(相手の科目は売掛金など) |
| 引渡しが終わり、先に受け取った前受金がある | 引渡しの時が売上げの時期 | 前受金を売上に振り替える |
| 工事進行基準で売上処理をした部分がある※ | 法人税や所得税で工事進行基準により経理して収入に計上している | その部分は売上(残りの受取は前受金など) |
| 機械の購入のため、代金を先に支払った | 支払う側で、まだ引渡しを受けていない | 前払金 |
※は、国税庁の資料では確認できていない一般的な扱いです。自社の事情に当てはめる前に、税理士または税務署で確認してください。
関連する様式
根拠
- 国税庁 No.6165 前受金や前払金などがあるとき(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6161 工事進行基準を用いているとき(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 会社計算規則 第75条(負債の部の区分)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6209 非課税と不課税の違い(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
判断が分かれるときは税理士に確認する
前受金は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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