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雑損失とは
雑損失とは
本業以外の原因で生じた損失のうち、支払利息や貸倒損失など専用の科目に当てはまらないものを入れる科目です。本業と関係のない事故の損害賠償金や、原価や費用に結びつかない違約金などが入ることがあります。罰金・科料・過料は、雑損失に入れても損金の額に算入されません。
区分:損益計算書の「営業外費用」(会社計算規則第88条第1項第5号)
雑損失の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 本業と関係のない事故で第三者に損害賠償金を支払った | 雑損失 | 普通預金 | - | 不課税国税庁 No.6157 |
| 契約の解約に伴う違約金を支払った(仕入や工事の原価に結びつかない場合) | 雑損失 | 普通預金 | - | 個別に確認解約手数料など対価性があると課税になる |
| 罰金や過料を支払った | 雑損失 | 現金 | - | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
| 決算で現金が不足し、原因が分からない | 雑損失 | 現金過不足 | - | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
雑損失の消費税区分
損害賠償金や違約金は、名称ではなく中身によって課税の対象になるかどうかが変わるため、一つには決まりません。
| 場面 | 区分 | 根拠 |
|---|---|---|
| 特許権や商標権の侵害に対する損害賠償金(権利者が受け取る場合は資産の譲渡等の対価に当たる) | 課税 | 国税庁 |
| 建物賃貸借の中途解約の違約金(貸主側では損害賠償金として課税の対象にならない) | 不課税 | 国税庁 |
| 契約期間が終わっても立ち退かない店舗や事務所の入居者が払う割増賃借料 | 課税 | 国税庁 |
税務上の注意
- 罰金・科料・過料は損金の額に算入されません。損害賠償金や違約金と同じ雑損失に入れていても、税務の計算では区別して扱う必要があります。 (根拠:損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(国税庁 No.5300・令和8年4月1日現在法令等))
- 各種加算税・各種加算金・延滞税・延滞金・過怠税も損金の額に算入されません。ただし、地方税の納期限の延長に係る延滞金は除かれます。 (根拠:損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(国税庁 No.5300・令和8年4月1日現在法令等))
- 売掛金などが回収できないときは、雑損失ではなく貸倒損失として処理できるかを先に検討します。債務者の状況から全額の回収不能が明らかになった事業年度に、損金経理をすることができます。 (根拠:貸倒損失として処理できる場合(国税庁 No.5320・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 取引先の倒産などで売掛金が回収できない | 債務者の資産状況や支払能力から全額の回収不能が明らかか | 貸倒損失 |
| 担保物のある売掛金が回収できない | 担保物を処分した後でなければ損金経理はできない | 処分後に貸倒損失 |
| 本業と関係のない事故の損害賠償金を支払った | 本業の原価や費用に結びつかず、他に合う営業外の科目がないか | 雑損失など |
| 契約解約の違約金を支払った | 仕入や工事の原価に結びつくか | 原価に結びつく場合はその科目、結びつかない場合は雑損失など |
| 罰金・科料・過料を支払った | 損金の額に算入されない | 雑損失など |
| 加算税・延滞税を納めた | 損金の額に算入されない | 租税公課など |
雑損失が関わる取引
関連する様式
根拠
- 国税庁 No.6257 損害賠償金(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6261 建物賃貸借契約の違約金など(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5300 損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5320 貸倒損失として処理できる場合(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6209 非課税と不課税の違い(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
判断が分かれるときは税理士に確認する
雑損失は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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