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仮払金とは
仮払金とは
仮払金は、お金を先に渡したものの、使い道や金額がまだ決まっていないときに、一時的に入れておく科目です。出張前に渡す概算の旅費が代表的な例です。精算して中身が決まったら、旅費交通費など本来の科目に振り替えます。
区分:貸借対照表の資産の部「流動資産」(会社計算規則第74条第1項第1号)
仮払金の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 国内出張の前に、概算の旅費を現金で渡した | 仮払金 | 現金 | 渡した概算額をそのまま計上します。 | 個別に確認仮払時点では未確定で、精算時に判定 |
| 国内出張から戻り、実費で精算した(仮払額より実費が少なく、差額が返金された) | 旅費交通費・現金 | 仮払金 | 旅費交通費にできるのは、その旅行について通常必要と認められる部分です。 | 個別に確認通常必要な範囲を超える部分は対象外 |
| 海外出張の前に渡した概算の旅費を、帰国後に精算した | 旅費交通費 | 仮払金 | - | 不課税国税庁 No.6459一般則 |
| 役員に渡した仮払金について、会社の業務に使ったことが明らかでなく、役員への給与として扱うことにした※ | 役員報酬 | 仮払金 | 給与として扱うかどうかは、事実関係に応じて個別に判断します。 | 個別に確認業務使用が判明すれば支払先の区分で判定 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
※は、国税庁の資料では確認できていない一般的な扱いです。自社の事情に当てはめる前に、税理士または税務署で確認してください。
仮払金の消費税区分
仮払金は渡した時点では中身が決まっていないため、精算で確定した費用ごとに消費税の扱いを判断します。
| 場面 | 区分 | 根拠 |
|---|---|---|
| 国内の出張や転勤のために、役員や使用人へ支給した旅費・宿泊費・日当(通常必要と認められる部分) | 課税 | 国税庁 |
税務上の注意
- 海外への出張や転勤のために支給した旅費・宿泊費・日当等は、原則として課税仕入れになりません。国内出張と同じ感覚で仕入税額控除に入れないよう、精算のときに国内か海外かを分けて確認してください。 (根拠:出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い(国税庁 No.6459・令和8年4月1日現在法令等))
- 役員や使用人に支給する手当は、原則として給与所得になります。ただし、出張のための旅費のうち通常必要と認められるものは、例外として非課税です。 (根拠:給与所得となるもの(国税庁 No.2508・令和8年4月1日現在法令等))
- 出張旅費は、通常必要と認められる範囲であれば給与として課税されません。仮払いのまま長く残さず、早めに精算して実費との差を確認してください。 (根拠:給与所得となるもの(国税庁 No.2508・令和8年4月1日現在法令等))
- 役員に機密費等の名義で支給したもののうち、法人の業務に使ったことが明らかでないものは、役員への経済的利益にあたります。仮払金として役員に渡したお金も、業務に使ったことが明らかでない部分は、同じように給与として扱われないか検討が必要です。 (根拠:役員等に対する経済的利益(国税庁 No.5202・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 出張前に渡す概算の旅費 | 金額や使い道が、精算前でまだ確定していない | 仮払金 |
| 精算が済んだ国内出張の旅費・宿泊費・日当 | その旅行について通常必要と認められる範囲か | 旅費交通費など |
| 精算が済んだ海外出張の旅費・宿泊費・日当 | 費用としては旅費だが、消費税では原則として課税仕入れにならない | 旅費交通費など |
| 役員に渡した金銭で、業務に使ったことが明らかでないもの※ | 法人の業務に使ったことが明らかか | 役員報酬など(給与として扱う場合) |
| 役員の個人的な費用を会社が負担した | 役員等の個人的費用の負担は経済的利益にあたる | 役員報酬など(給与として扱う場合) |
| 役員に貸付けとして渡した金銭 | 無利息や低い利率だと、通常の利息との差額が経済的利益にあたる | 貸付金など |
※は、国税庁の資料では確認できていない一般的な扱いです。自社の事情に当てはめる前に、税理士または税務署で確認してください。
仮払金が関わる取引
関連する様式
根拠
- 国税庁 No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.2508 給与所得となるもの(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5202 役員等に対する経済的利益(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 会社計算規則 第74条(資産の部の区分)(確認日 2026-10-29)
判断が分かれるときは税理士に確認する
仮払金は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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