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売掛金とは
売掛金とは
売掛金は、商品を販売したりサービスを提供したりしたが、代金をまだ受け取っていないときに、その代金を受け取る権利を入れる科目です。消費税では、代金の決済の時期に関係なく、資産の引渡しやサービスの提供があった時が売上げの時期になります。この科目では、貸倒れの処理、貸倒引当金、消費税の貸倒れに係る調整が主な論点です。
区分:貸借対照表の資産の部「流動資産」(会社計算規則第74条第1項第1号)
売掛金の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 商品を引き渡し、代金は後で受け取ることにした | 売掛金 | 売上 | - | 個別に確認飲食料品なら軽減税率、輸出なら免税 |
| 売掛金が普通預金に入金された | 普通預金 | 売掛金 | - | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
| 債務者の資産状況や支払能力から全額が回収できないことが明らかになった | 貸倒損失 | 売掛金 | 担保物があるときは、その担保物を処分した後でなければ損金経理はできない。 | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
| 期末に一括評価金銭債権に係る貸倒引当金を設けた | 貸倒引当金繰入額 | 貸倒引当金 | 原則は期末の一括評価金銭債権の帳簿価額に貸倒実績率を乗じて計算する。中小法人などは、業種ごとの法定繰入率による計算も認められている。 | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
| 貸倒れとして処理した売掛金を、後の期に回収した | 普通預金 | 償却債権取立益 | 回収した貸倒債権の額は税込みの金額で考える。 | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
売掛金の消費税区分
売掛金の消費税の扱いは、元になった売上げが課税か軽減税率の対象かなどによって変わります。
税務上の注意
- 債務者の資産状況や支払能力からみて売掛金の全額が回収できないことが明らかになった場合は、その事業年度に貸倒れとして損金経理ができます。ただし、担保物があるときは、処分した後でなければ損金経理はできません。 (根拠:貸倒損失として処理できる場合(国税庁 No.5320・令和8年4月1日現在法令等))
- 継続的な取引をしていた債務者との取引を停止し、最も遅い時から1年以上たった場合は、売掛債権の額から備忘価額を控除した残額を貸倒れとして損金経理ができます。担保物がある場合や、たまたま取引をした債務者への不動産取引に係る売掛債権は、この取扱いの対象外です。 (根拠:貸倒損失として処理できる場合(国税庁 No.5320・令和8年4月1日現在法令等))
- 貸倒引当金の繰入限度額は、個別評価金銭債権と一括評価金銭債権に分けて計算します。売掛金は一括評価金銭債権に当たり、原則は帳簿価額に過去3年間の貸倒損失に基づく実績繰入率を乗じて計算します。 (根拠:一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定(国税庁 No.5501・令和8年4月1日現在法令等))
- 売掛金が貸倒れとなったときは、貸倒れの金額に含まれる消費税額を、貸倒れが発生した課税期間の売上げに対する消費税額から控除します。控除を受けるには、貸倒れの事実を明らかにする書類の保存が必要です。譲渡の時期が古い売掛金は、計算に使う割合が異なります。 (根拠:貸倒れに係る税額の調整(国税庁 No.6367・令和8年4月1日現在法令等))
- 消費税の貸倒れの控除を受けた売掛金をあとで回収したときは、回収した課税期間の消費税額に加算します。 (根拠:貸倒債権を回収したときの消費税額の計算(国税庁 No.6631・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 商品を引き渡したが代金は後払い | 引渡しやサービスの提供があった時が売上げの時期 | 売掛金 |
| 工事代金の前受金を受け取った | 引渡しやサービスの提供の前は、受け取った時期に関係なく売上げの時期ではない | 前受金など |
| 未収の請負金や手数料などがある | 益金の額に算入されたものは一括評価金銭債権に当たる。科目は会社の分け方による | 売掛金または未収金など |
| 売掛金の全額が回収できないことが明らかになった | 明らかになった事業年度に損金経理ができる。担保物があるときは処分後 | 貸倒損失 |
| 取引を停止して1年以上たち、弁済もない | 売掛債権が対象で、貸付金は含まない。担保物がある場合は除く。備忘価額を控除した残額を処理 | 貸倒損失 |
| 貸倒れで処理した売掛金を後から回収した | 消費税は回収した課税期間の消費税額に加算する | 償却債権取立益など |
売掛金が関わる取引
- 振込手数料の勘定科目は?支払手数料などと差し引き払いの消費税
- 領収書の印紙の勘定科目は?租税公課などに入れ、5万円未満は非課税
- モール・プラットフォームを通じた売上の勘定科目は?売上高と支払手数料など
- 割引クーポン・値引き販売の勘定科目は?売上値引など、消費税の扱い
関連する様式
- 別表十一(一の二) 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書
- 別表四 所得の金額の計算に関する明細書
- 申告書第一表(一般用) 消費税及び地方消費税の申告書(一般用)
- 申告書第一表(簡易課税用) 消費税及び地方消費税の申告書(簡易課税用)
根拠
- 国税庁 No.5320 貸倒損失として処理できる場合(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5501 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6367 貸倒れに係る税額の調整(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6631 貸倒債権を回収したときの消費税額の計算(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 会社計算規則 第74条(資産の部の区分)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6209 非課税と不課税の違い(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
判断が分かれるときは税理士に確認する
売掛金は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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