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繰延資産とは

国税庁等の資料を確認した日 2026年10月29日|更新 2026年10月30日

繰延資産とは

法人が支出した費用のうち、支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものなどで、税法上繰延資産とされるものです。建物を借りるための権利金や立退料、公共的施設の設置や改良のための負担金、宅地開発などで地方公共団体に支出する開発負担金の一部がこれに当たります。償却期間は種類や条件ごとに決まっており、損金に入れられる限度額は償却期間の月数をもとに計算します。

区分:貸借対照表の資産の部「繰延資産」(会社計算規則第74条第1項第3号)

繰延資産の仕訳例

場面借方貸方金額の条件消費税区分
建物を借りるときに権利金を支払い、繰延資産として処理する繰延資産現金預金償却期間は、新築時の権利金や借家権として転売できる権利金に当たらない場合は5年です。ただし、契約による賃借期間が5年未満で、更新の際に再び権利金の支払が必要なことが明らかなときは、その賃借期間になります。個別に確認居住用の建物なら非課税、土地分は非課税
建物を借りるときに不動産業者へ仲介手数料を支払う支払手数料現金預金-課税国税庁 No.6157
決算で繰延資産の償却費を損金に入れる繰延資産償却費繰延資産償却限度額は、繰延資産の額を償却期間の月数で割り、その事業年度の月数を掛けた金額です。事業年度の途中の支出は、支出の日から事業年度末までの月数で計算し、1か月に満たない端数は1か月とします。不課税国税庁 No.6209一般則
自己の必要で行う道路などの公共的施設の設置や改良の費用、または国や地方公共団体への負担金を支払う繰延資産現金預金償却期間は、費用を負担した法人が専らその施設を使用する場合は施設の耐用年数の10分の7、それ以外は10分の4に相当する年数です。1年未満の端数は切り捨てます。個別に確認施工業者への工事代なら課税
団地の周辺住民との関係を調整するための施設の開発負担金を地方公共団体に支払う繰延資産現金預金償却期間は8年です。不課税国税庁 No.6209一般則

消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。

繰延資産の消費税区分

繰延資産になる支出は、権利金・負担金・手数料など支払先や内容がさまざまなので、消費税の扱いは取引ごとに分けて見る必要があります。

税務上の注意

迷う取引の判定表

迷う取引判定の観点入れる科目
建物を借りるための権利金・立退料支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶか繰延資産
建物を借りるときの不動産業者への仲介手数料支払った日の属する事業年度の損金に算入できる支払手数料など
借りた建物への内装などの造作建物の耐用年数や造作の種類・用途・使用材質などから耐用年数を見積もる。同一の建物の造作は全部まとめて一の資産として見積もる造作として償却する資産
自己の必要で行う道路などの公共的施設の設置・改良の費用支出の効果が1年以上に及ぶか。専ら自分が使うかで償却期間が変わる繰延資産
公共的施設の設置で土地の価格が上がったために国や地方公共団体へ納付するもの土地所有者または借地権者である法人が納付するものか土地(取得価額に算入)
団地内の道路・公園・緑地などの開発負担金直接土地の効用を形成する施設か土地(取得価額に算入)
上下水道や工業用水道の負担金施設自体が独立した効用を形成し、法人の便益に直接寄与するか無形減価償却資産(償却期間15年)
団地の周辺に設置される緩衝緑地などの負担金主として周辺住民などとの関係を調整するための施設か繰延資産(償却期間8年)

繰延資産が関わる取引

関連する様式

根拠

判断が分かれるときは税理士に確認する

繰延資産は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。

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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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