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車両費とは
車両費とは
車両費は、事業で使う車の維持にかかる費用を入れる科目です。ガソリン代、車検や修理の代金、自動車保険料などが当たります。自動車税などの税金は租税公課など別の科目に入れる場合もあります。車の購入代金や、修理のうち使用可能期間を延ばしたり価値を増やしたりする部分は、車両費ではなく資産に計上する支出(資本的支出)になります。
区分:損益計算書の「販売費及び一般管理費」(会社計算規則第88条第1項第3号)
車両費の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| ガソリン代を現金で支払った | 車両費 | 現金 | - | 課税国税庁 No.6157 |
| 修理や改造で車の使用可能期間が延びる、または価値が増える部分の代金を後払いにした | 車両運搬具 | 未払金 | 使用可能期間を延ばす部分や価値を増やす部分に対応する金額が資本的支出になる。一の修理の金額が20万円未満などの場合は、修繕費にできる。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 自動車保険料を普通預金から支払った | 車両費 | 普通預金 | - | 非課税国税庁 No.6201 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
車両費の消費税区分
車両費には課税のものと非課税のものなどが混ざるため、支払いの内容ごとに区分を判断します。
| 場面 | 区分 | 根拠 |
|---|---|---|
| 自動車保険料などの保険料 | 非課税 | 国税庁 |
税務上の注意
- 交通違反などで支払う罰金、科料、過料は損金の額に算入されません。反則金などの納付がこれらに当たるかは、納付の内容を確認して判断してください。 (根拠:損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(国税庁 No.5300・令和8年4月1日現在法令等))
- 自動車税は賦課課税方式の租税で、損金算入の時期は賦課決定のあった事業年度です。ただし、納期の開始の日の属する事業年度または実際に納付した日の属する事業年度に損金経理をしたときは、その事業年度になります。 (根拠:損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(国税庁 No.5300・令和8年4月1日現在法令等))
- 修理や改良の支出のうち、固定資産の使用可能期間を延ばしたり価値を増やしたりする部分は、修繕費ではなく資本的支出になります。修繕費になるかどうかは、名目ではなく実質で判断します。 (根拠:修繕費とならないものの判定(国税庁 No.5402・令和8年4月1日現在法令等))
- 一の修理や改良の金額が20万円未満の場合、またはおおむね3年以内の周期で行われることが明らかな場合は、支出した金額を修繕費にできます。 (根拠:修繕費とならないものの判定(国税庁 No.5402・令和8年4月1日現在法令等))
- 修繕費か資本的支出か明らかでない金額がある場合、支出した金額が60万円未満のとき、または前事業年度終了の時の取得価額のおおむね10パーセント相当額以下のときは、修繕費にできます。 (根拠:修繕費とならないものの判定(国税庁 No.5402・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| ガソリン代・オイル交換など日常の維持 | 車の維持管理のための支出か | 車両費 |
| 車検・故障修理 | 維持管理や原状回復にあたる部分か。使用可能期間を延ばす部分や価値を増やす部分は資本的支出 | 維持管理や原状回復にあたる部分は車両費(修繕費として)、資本的支出にあたる部分は車両運搬具 |
| 一の修理の金額が20万円未満の修理 | 一の計画に基づく一の修理の金額が20万円未満か、おおむね3年以内の周期で行う修理か | 車両費(修繕費として) |
| 修繕費か資本的支出か明らかでない修理 | 支出した金額が60万円未満か、前事業年度終了の時の取得価額のおおむね10パーセント相当額以下か | 車両費(修繕費として) |
| 自動車税 | 税金であり、損金算入の時期は賦課決定のあった事業年度などで判断する | 租税公課など |
| 交通違反の罰金・科料・過料 | 損金の額に算入されない | 車両費に入れない(損金不算入) |
| 車の購入代金 | 車そのものの取得か、維持のための支出か | 車両運搬具 |
| 従業員のマイカー通勤手当※ | 通常の給与に加算して支給する通勤手当か。限度額を超える部分は給与として課税される | 給与や通勤手当など(車両費ではない) |
※は、国税庁の資料では確認できていない一般的な扱いです。自社の事情に当てはめる前に、税理士または税務署で確認してください。
車両費が関わる取引
- JAFの年会費の勘定科目は?諸会費など、前払いと消費税の扱い
- タイヤ交換の勘定科目は?修繕費など。金額と内容で分かれる
- 自動車税の勘定科目は?納税通知書での納付と損金にする時期
- 自動車重量税の勘定科目は?租税公課など、新車購入時は取得価額に注意
- 高速道路料金(ETC)の勘定科目は?旅費交通費など、使い道で選ぶ
- 社用車の購入の勘定科目は?新車・中古車の耐用年数と登録費用
- 自動車のリース料の勘定科目は?契約の種類とメンテナンス料の分け方で変わる
- レンタカーの料金の勘定科目は?出張なら旅費交通費、出張以外は賃借料など
関連する様式
- 別表四 所得の金額の計算に関する明細書
- 別表五(二) 租税公課の納付状況等に関する明細書
- 別表十六(一) 旧定額法又は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書
- 別表十六(二) 旧定率法又は定率法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書
根拠
- 国税庁 No.6201 非課税となる取引(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5300 損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5402 修繕費とならないものの判定(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
判断が分かれるときは税理士に確認する
車両費は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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