勘定科目DB|勘定科目
賃借料とは
賃借料とは
機械、車、備品、事務所などを借りて、使った期間に応じて支払う料金を入れる科目です。国税庁の資料では、賃借料は賃貸借期間の経過に応じて、その期間に対応する金額を損金に入れるとされています。建物や土地を借りる料金を地代家賃などの科目に入れる場合もあるため、社内で科目の決め方をそろえてください。権利金のように効果が長く続くものや、返してもらえる敷金は、賃借料とは分けて考えます。
区分:損益計算書の「販売費及び一般管理費」(会社計算規則第88条第1項第3号)
賃借料の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 機械や車を借りて、月ごとの賃借料を預金から払った | 賃借料 | 普通預金 | - | 課税国税庁 No.6157 |
| 事務所の建物を借りて、月ごとの家賃を預金から払い、賃借料の科目で処理する | 賃借料 | 普通預金 | 家賃を土地部分と建物部分に分けて書いてあっても、総額が建物の貸付けの対価として扱われる。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 支払った日から1年以内に提供を受ける分の賃借料を、期末に前払いした(毎期継続して支払時に損金にしている場合) | 賃借料 | 普通預金 | 支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものに限る。 | 個別に確認借りる物が土地や住宅なら非課税になる |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
賃借料の消費税区分
借りるものが土地か建物か、住宅用か、期間はどれくらいかなどで区分が変わります。
| 場面 | 区分 | 根拠 |
|---|---|---|
| 土地を借りる(貸付期間が1か月以上で、駐車場など施設の利用に伴うものではない) | 非課税 | 国税庁 |
| 土地を借りる期間が1か月に満たない | 課税 | 国税庁 |
| 駐車場など、施設の利用に伴って土地が使用される | 課税 | 国税庁 |
| 事務所などの建物の家賃 | 課税 | 国税庁 |
| 住宅を借りる(契約で住宅用であることが明らかな場合など) | 非課税 | 国税庁 |
| 契約の終了により返還される敷金や保証金 | 不課税 | 国税庁 |
税務上の注意
- リース取引にあたらない資産の賃貸借(オペレーティング・リース取引)の賃借料は、賃貸借期間の経過に応じて、対応する金額を損金に入れます。令和7年4月1日以後に開始する事業年度から、この取扱いが法人税法に定められています。 (根拠:賃貸借取引(オペレーティング・リース取引)についての取扱いの概要(国税庁 No.5705・令和8年4月1日現在法令等))
- 契約がリース取引にあたる場合は、賃借料として損金に入れる取扱いの対象外です。中途で解約できない契約などは、リース取引の取扱い(国税庁No.5702)を見てください。 (根拠:賃貸借取引(オペレーティング・リース取引)についての取扱いの概要(国税庁 No.5705・令和8年4月1日現在法令等))
- 前払いした賃借料は、原則として支払時に資産に計上し、サービスを受けた時に損金に入れます。支払った日から1年以内に提供を受ける分で、継続して支払った事業年度の損金にしている場合は、支払時に損金に入れることが認められます。 (根拠:短期前払費用として損金算入ができる場合(国税庁 No.5380・令和8年4月1日現在法令等))
- 建物を借りるために払った権利金や立退料で、効果が1年以上に及ぶものは繰延資産になります。不動産業者などに払った仲介手数料は、支払った事業年度の損金に入れることができます。 (根拠:建物を賃借するための権利金等(国税庁 No.5460・令和8年4月1日現在法令等))
- 繰延資産の償却費を損金に入れる場合は、確定申告書に別表16(6)を添付します。 (根拠:建物を賃借するための権利金等(国税庁 No.5460・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 機械・車・備品を借りる | リース取引にあたらない賃貸借か。中途で解約できない契約などはリース取引にあたるか確認する | 賃借料など |
| 事務所の建物を借りる | 建物の家賃。土地部分と建物部分に分けて書いてあっても総額が建物の対価。科目は社内の決め方をそろえる | 賃借料または地代家賃など |
| 駐車場を借りる | 貸付期間と、整備や車両の管理があるかを見る。消費税は、施設の利用に伴う場合は課税、1か月以上の土地の貸付けは非課税 | 地代家賃など |
| 建物を借りるときの仲介手数料 | 不動産業者などに払ったものか。支払った事業年度の損金に入れることができる | 支払手数料など |
| 契約終了時に返還される敷金 | 返還される金額か。賃借料のような費用にはせず、預けたお金として扱う | 差入保証金など |
| 翌期以降の分も含めて賃借料を前払いした | 支払った日から1年以内に提供を受ける分か。継続して支払時に損金にしているか | 要件に当たれば賃借料。当たらなければ前払費用 |
賃借料が関わる取引
- レンタルサーバー代の勘定科目は?月額・年額払いと国外業者の扱い
- 自動車のリース料の勘定科目は?契約の種類とメンテナンス料の分け方で変わる
- コピー機・複合機のリース料の勘定科目は?契約の種類で分かれる
- 警備会社の利用料(機械警備)の勘定科目は?月額料金・機器・工事費の分け方
- 観葉植物・マットのレンタル料の勘定科目は?賃借料など。月額は期間に応じて費用にする
- トランクルーム・倉庫の利用料の勘定科目は?借りる契約か預ける契約かで見分ける
- レンタカーの料金の勘定科目は?出張なら旅費交通費、出張以外は賃借料など
- カーシェアリングの利用料の勘定科目は?会員費と利用料で分けて考える
- 貸会議室の利用料の勘定科目は?会議費・賃借料など目的で選ぶ
- コワーキングスペースの利用料の勘定科目は?月額会員料と住所利用
- リースの中途解約金の勘定科目は?契約の扱いで変わる科目と残債の処理
- 共益費・管理費の勘定科目は?地代家賃など、住宅なら共益費も非課税
関連する様式
根拠
- 国税庁 No.6225 地代、家賃や権利金、敷金など(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6213 駐車場の使用料など(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5705 賃貸借取引(オペレーティング・リース取引)についての取扱いの概要(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.5380 短期前払費用として損金算入ができる場合(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5460 建物を賃借するための権利金等(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
判断が分かれるときは税理士に確認する
賃借料は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
※税理士紹介サービス(外部)へ移動します。当サイトは紹介料を受け取る場合があります(広告を含む)
掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
← 勘定科目DBのトップへ