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消耗器具備品費とは
消耗器具備品費とは
少額の器具や備品の購入代金を、費用として処理するときに使う科目です。国税庁の資料では、使用可能期間が1年未満のものや取得価額が10万円未満のものは、事業の用に供した事業年度に取得価額を損金経理すれば、損金の額に算入できるとされています。10万円以上のものは、一括償却資産や中小企業者等の特例に当てはまるかを確かめ、当てはまらなければ資産に計上して償却します。
区分:損益計算書の「販売費及び一般管理費」(会社計算規則第88条第1項第3号)
消耗器具備品費の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 取得価額が10万円未満の備品を買い、事業の用に供した事業年度に全額を費用にした | 消耗器具備品費 | 現金預金 | 取得価額10万円未満。通常1単位として取引される単位ごとに判定する。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 中小企業者等が、取得価額10万円以上40万円未満の備品を買い、特例で全額を費用にした | 消耗器具備品費 | 現金預金 | 取得価額40万円未満(令和8年4月1日以後に取得などをした資産の基準で、それ以前は30万円未満)。事業年度ごとの合計は300万円が限度。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 取得価額が20万円未満の備品を、一括償却資産として3年で償却する方法を選んだ | 一括償却資産 | 現金預金 | 取得価額20万円未満。各事業年度ごとに、その全部または一部を一括して3年間で償却する。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 少額の備品をいったん資産に計上した(後の事業年度に一時に費用にしても損金に算入できない) | 工具器具備品 | 現金預金 | - | 課税国税庁 No.6157 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
消耗器具備品費の消費税区分
購入先や取引の内容によって変わることがあるため、取引ごとに判断します。
税務上の注意
- 少額の減価償却資産は、事業の用に供した事業年度に取得価額を損金経理した場合に、その金額が損金の額に算入されます。 (根拠:少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(国税庁 No.5403・令和8年4月1日現在法令等))
- いったん資産に計上したものを、後の事業年度に一時に費用へ振り替えても、損金には算入できません。購入した年度の処理で決まります。 (根拠:少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(国税庁 No.5403・令和8年4月1日現在法令等))
- 取得価額が20万円未満のものは、10万円以上でも、一括償却資産として3年で償却する方法を選べます。貸付けの用に供したものは、令和4年4月1日以後に取得などをしたものから除かれます(主要な事業として行うものを除く)。 (根拠:少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(国税庁 No.5403・令和8年4月1日現在法令等))
- 中小企業者等で青色申告書を提出する法人は、取得価額40万円未満の資産を特例で損金にできます。令和8年4月1日以後に取得などをした資産は40万円未満、それ以前は30万円未満です。 (根拠:中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(国税庁 No.5408・令和8年4月1日現在法令等))
- 特例で損金にできる金額は、事業年度ごとの取得価額の合計で300万円(事業年度が1年に満たない場合は月数で計算)が限度です。適用には損金経理と、確定申告書への明細書(別表16(7))の添付が必要です。 (根拠:中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(国税庁 No.5408・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 使用可能期間が1年未満のもの | 法定耐用年数ではなく、その業種で消耗性のものと認識され、平均的な使用状況や補充状況からみて1年未満か | 消耗器具備品費など(費用) |
| 備品1台の取得価額が10万円未満 | 通常1単位として取引される単位ごとに判定する | 消耗器具備品費など(費用) |
| 応接セット | テーブルと椅子の1組で10万円未満か | 10万円未満なら消耗器具備品費など。それ以上なら資産 |
| カーテン | 1枚ではなく、部屋ごとの合計額が10万円未満か | 10万円未満なら消耗器具備品費など。それ以上なら資産 |
| 取得価額が10万円以上20万円未満 | 一括償却資産として3年で償却する方法を選べる | 一括償却資産、または工具器具備品 |
| 取得価額が10万円以上40万円未満(中小企業者等) | 青色申告書を提出する中小企業者等の特例。令和8年4月1日以後の取得は40万円未満、それ以前は30万円未満。年間の合計300万円まで | 特例に当てはまれば消耗器具備品費など |
| 前の事業年度に資産計上した少額の備品 | 事業の用に供した事業年度に全額を損金経理していないと、後から一時に損金にできない | 工具器具備品のまま償却 |
| 他人に貸し付ける備品 | 令和4年4月1日以後に取得などをして貸付けの用に供したものは、少額の特例から除かれる(主要な事業として行うものを除く) | 工具器具備品など(資産) |
消耗器具備品費が関わる取引
- 看板の制作・設置費用の勘定科目は?金額と使用期間で費用か資産かが分かれる
- デスク・椅子の購入の勘定科目は?単位ごとの金額で処理が分かれる
- 応接セット・ソファーの購入の勘定科目は?1組の金額で科目が分かれる
- タブレットの購入の勘定科目は?金額により消耗品費か工具器具備品など
- プリンターのインク・トナーの勘定科目は?消耗品費など/本体との区別
- 複合機の購入の勘定科目は?取得価額で処理が分かれる
- 文房具・コピー用紙の購入の勘定科目は?事務用品費・消耗品費など
- モニター・ディスプレイの購入の勘定科目は?セット買いは取引の単位で判定
- 書籍代の勘定科目は?新聞図書費など・データ版と軽減税率
- オンライン会議用の機材の勘定科目は?カメラ・マイクは1単位の金額で扱いが変わる
関連する様式
- 別表十六(八) 一括償却資産の損金算入に関する明細書
- 別表十六(一) 旧定額法又は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書
- 別表十六(二) 旧定率法又は定率法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書
- 別表十六(七) 少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例に関する明細書
根拠
- 国税庁 No.5403 少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
判断が分かれるときは税理士に確認する
消耗器具備品費は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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