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支払報酬とは
支払報酬とは
士業、デザイナー、講演者などに、仕事の対価として支払う報酬を入れる科目です。税理士・弁護士・司法書士への報酬、原稿料、講演料などが当たります。報酬の種類によっては、支払うときに所得税及び復興特別所得税を源泉徴収し、国に納める必要があります。
区分:損益計算書の「販売費及び一般管理費」(会社計算規則第88条第1項第3号)
支払報酬の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 税理士・弁護士などに報酬を支払い、源泉徴収した | 支払報酬 | 普通預金・預り金 | 源泉徴収する税額は、支払金額が100万円以下ならその額×10.21%、100万円超なら(その額−100万円)×20.42%+102,100円。請求書等で報酬の額と消費税等の額が明確に区分されていれば、報酬の額のみで計算できる。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 居住者である講師に講演料150万円を支払い、源泉徴収した | 支払報酬 | 普通預金・預り金 | 150万円の場合、源泉徴収する税額は(150万円−100万円)×20.42%+102,100円=204,200円。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 司法書士に1件の委託で50,000円を支払い、源泉徴収した | 支払報酬 | 普通預金・預り金 | 司法書士等への報酬は、1回に支払う金額から10,000円を引いた残額×10.21%。50,000円なら(5万円−1万円)×10.21%=4,084円。 | 課税国税庁 No.6157 |
| 預かっていた源泉所得税を納付した | 預り金 | 普通預金 | 原則として支払った月の翌月10日までに納付する。納期の特例を受けていれば、弁護士・税理士・司法書士等への報酬は1月から6月分が7月10日、7月から12月分が翌年1月20日。原稿料や講演料は納期の特例の対象にならない。 | 不課税国税庁 No.6209一般則 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
支払報酬の消費税区分
報酬の内容や支払先によって消費税の扱いが変わることがあるため、取引ごとに請求書で確認します。
税務上の注意
- 報酬の額に消費税等の額が含まれているときは、原則として消費税等の額を含めた金額が源泉徴収の対象です。請求書等で報酬の額と消費税等の額が分かれていれば、報酬の額だけを対象にして差し支えないとされています。 (根拠:源泉徴収が必要な報酬・料金等とは(国税庁 No.2792・令和8年4月1日現在法令等))
- 謝礼・車代・取材費などの名目で払っても、実態が報酬と同じなら源泉徴収の対象になります。名目だけで判断せず、中身で確認してください。 (根拠:源泉徴収が必要な報酬・料金等とは(国税庁 No.2792・令和8年4月1日現在法令等))
- 原稿料や講演料から源泉徴収した税額は、支払った月の翌月10日までに納付します。原稿料や講演料は納期の特例の対象になりません。 (根拠:原稿料や講演料等を支払ったとき(国税庁 No.2795・令和8年4月1日現在法令等))
- 弁護士・税理士などへの報酬は、納期の特例の適用を受けていれば、1月から6月までに支払った分の納付期限が7月10日になります。 (根拠:弁護士や税理士等に支払う報酬・料金(国税庁 No.2798・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 税理士・弁護士・司法書士への報酬 | 業務に関する報酬・料金は源泉徴収の対象 | 支払報酬(源泉徴収あり) |
| 作家への原稿料、講師への講演料 | 居住者に支払う場合は源泉徴収の対象 | 支払報酬(源泉徴収あり) |
| デザイナー・イラストレーターなどへの報酬 | 源泉徴収の要否は仕事の内容による。国税庁の質疑応答事例にコピーライター、イラストレーター等への報酬がある | 支払報酬など |
| 謝礼・車代・取材費の名目で払うお金 | 実態が報酬と同じなら報酬に含めて源泉徴収する | 支払報酬など |
| 支払者が直接ホテルや交通機関に払う交通費・宿泊費 | 通常必要な範囲なら報酬に含めなくてよい | 旅費交通費など |
| 司法書士等を通じて払う登録免許税など | 国等に納めるものに充てると明らかなら源泉徴収は不要 | 内容に応じた科目(租税公課など) |
| 内国法人に払う報酬 | 源泉徴収の対象となるのは馬主である法人に払う競馬の賞金 | 支払報酬など |
| 従業員への報酬に当たるもの | 給与等に当たるものは給与所得として源泉徴収を行う | 給料手当など |
支払報酬が関わる取引
- 商標登録の費用の勘定科目は?商標権の計上と登録免許税の扱い
- 特許の出願費用の勘定科目は?特許権・租税公課・源泉徴収の考え方
- 業務委託費の勘定科目は?個人への委託と源泉徴収
- フリーランスへの報酬の勘定科目は?外注費など・源泉徴収も確認
- 原稿料・講演料の勘定科目は?支払報酬などで処理し源泉徴収も必要
- 弁護士報酬の勘定科目は?源泉徴収と消費税もあわせて確認
- 司法書士報酬・登記の費用の勘定科目は?報酬と登録免許税は分けて考える
- 社会保険労務士への報酬の勘定科目は?支払報酬で処理し、個人は源泉徴収あり・法人は源泉徴収なし
- 行政書士への報酬の勘定科目は?支払報酬など、許認可の手数料は分ける
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- 通訳・翻訳の料金の勘定科目は?源泉徴収は支払先で変わる
- 弁理士への報酬の勘定科目は?源泉徴収と権利取得費用の扱い
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- 測量・設計の報酬の勘定科目は?取得価額に入れるか・源泉徴収の要否で判断
- 登記の費用(登録免許税)の勘定科目は?租税公課など。司法書士報酬は別に記録
- 会社設立の費用の勘定科目は?登録免許税・定款・司法書士報酬は創立費など
- 定款認証の手数料の勘定科目は?創立費など、印紙・謄本代の扱い
関連する様式
根拠
- 国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.2798 弁護士や税理士等に支払う報酬・料金(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 会社計算規則 第88条(損益計算書等の区分)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6209 非課税と不課税の違い(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
判断が分かれるときは税理士に確認する
支払報酬は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
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掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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