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前払費用とは
前払費用とは
前払費用は、一定の契約に基づいて続けて役務の提供を受けるために支払った費用のうち、事業年度の終了の時点でまだ提供を受けていない役務に対応する部分です。原則として、支払ったときに資産に計上し、役務の提供を受けたときに損金にします。支払った日から1年以内に提供を受ける役務で一定の条件を満たすものは、支払ったときに損金にできる短期前払費用の特例があります。
区分:貸借対照表の資産の部「流動資産」(会社計算規則第74条第1項第1号)
前払費用の仕訳例
| 場面 | 借方 | 貸方 | 金額の条件 | 消費税区分 |
|---|---|---|---|---|
| 続けて役務の提供を受ける契約の代金を支払い、決算日までに提供を受けていない部分がある(原則の処理) | 前払費用 | 普通預金 | - | 個別に確認決算日までに役務の提供を受けたかで決まる |
| 役務の提供を受けた分を費用に振り替える | 支払手数料など、その役務に当たる費用の科目 | 前払費用 | - | 課税国税庁 No.6157 |
| 短期前払費用の特例を使い、支払ったときに費用にする | 支払手数料など、その役務に当たる費用の科目 | 普通預金 | 支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るもので、継続して支払った事業年度の損金にしている場合に限る | 課税国税庁 No.6157 |
| 借入金を預金や有価証券などで運用している場合の、その借入金の利子を前払いした(特例は使えない) | 前払費用 | 普通預金 | 1年以内の期間でも、支払ったときには損金にしない | 非課税国税庁 No.6201 |
消費税区分は、国内の事業者への通常の支払いを前提にした国税庁の一般則による判定です。区分が決まらないものは「個別に確認」とし、何で決まるかを添えています。
前払費用の消費税区分
前払費用は何の役務の代金かによって消費税の扱いが変わるため、支払の中身ごとに判断します。
税務上の注意
- 前払費用は、原則として支払ったときに資産に計上し、役務の提供を受けたときに損金にします。 (根拠:短期前払費用として損金算入ができる場合(国税庁 No.5380・令和8年4月1日現在法令等))
- 支払った日から1年以内に提供を受ける役務の代金で、継続して支払った事業年度の損金にしている場合は、支払時点で損金にすることが認められます。 (根拠:短期前払費用として損金算入ができる場合(国税庁 No.5380・令和8年4月1日現在法令等))
- 収益の計上と対応させる必要がある費用は、1年以内の前払いでも支払時点で損金にすることは認められません。借入金の支払利子で、借入金を預金や有価証券などに運用している場合がその例です。 (根拠:短期前払費用として損金算入ができる場合(国税庁 No.5380・令和8年4月1日現在法令等))
- 消費税では、法人税で短期前払費用として支出した事業年度に損金にしているものは、その支出した課税期間の課税仕入れとして取り扱われます。それ以外の前払いは、実際にサービスの提供を受けた時が仕入れの時期です。 (根拠:前受金や前払金などがあるとき(国税庁 No.6165・令和8年4月1日現在法令等))
迷う取引の判定表
| 迷う取引 | 判定の観点 | 入れる科目 |
|---|---|---|
| 決算日の時点でまだ提供を受けていない役務の代金 | 一定の契約に基づき、続けて役務の提供を受けるために支払ったものか | 前払費用 |
| 1年以内に提供を受ける役務の代金を支払い、毎期継続して支払時に損金にしている | 短期前払費用の特例の要件に当たるか | 支払時に費用の科目(支払手数料など) |
| 借入金を運用している場合のその借入金の利子を前払いした | 収益の計上と対応させる必要があるか | 前払費用(支払時には損金にしない) |
| 機械の購入のために代金を前払いした | 役務ではなく資産の購入代金か。消費税でも引渡しがあった時が仕入れの時期 | 前払金など |
| 支払った日から1年を超えて提供を受ける役務の代金 | 短期前払費用の特例の要件に当たらないため、原則の処理になる | 前払費用 |
| 支払った代金のうち、決算日までに提供を受け終えた部分 | 事業年度終了の時にまだ提供を受けていない役務に対応するか | 当期の費用の科目 |
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関連する様式
根拠
- 国税庁 No.5380 短期前払費用として損金算入ができる場合(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
- 国税庁 No.6165 前受金や前払金などがあるとき(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 会社計算規則 第74条(資産の部の区分)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-29)
- 国税庁 No.6201 非課税となる取引(令和8年4月1日現在法令等)(確認日 2026-10-28)
判断が分かれるときは税理士に確認する
前払費用は、金額・使い方・相手によって科目や税務上の扱いが変わります。自社の場合にどうなるかを確かめたい方は、税理士に相談できます。
※税理士紹介サービス(外部)へ移動します。当サイトは紹介料を受け取る場合があります(広告を含む)
掲載内容は耐用年数省令・国税庁の通達とタックスアンサーにもとづく一般的な整理です。個別の資産がどの区分に当たるかは、構造・用途・使い方の事実で決まります。申告の前に、最新の法令と国税庁の資料を確認し、判断に迷うときは税理士または所轄の税務署にご相談ください。
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